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磨り減った墨



鉛筆は使えばだんだんと短くなり、

そういう短くなった鉛筆は、

別売りの持ち手に差し込んでぎりぎりまで使います。





墨も、

(す)れば磨り減り、

短くなった墨をぎりぎりまで使えるように、

書道用品店には、

竹などで出来た墨を挟む持ち手が売られていて、

それを使えば短い墨も磨りやすくなります。




しかし、

竹の持ち手を使ったとしても、

完全に墨が無くなるまで磨ることはできません。




たまに、

段ボールいっぱいになった短い墨を見せながら、

「こんなに書いたんや」と誇らしげに言う人がいますが、

墨が完全に無くなるまで使わないのはもったいないことです。


墨は本来完全に使い切ることができます。



墨にはニカワが入っているため、

墨を濃く磨って墨の側面に塗ると、

墨同士を強く接着させることができます。



 


↑こんな感じ





まだ磨っていない新しい部分は、


長方形の墨の場合、

だいたいまっすぐになっていますので、

あとは少し接着面を硯の上で平たくならすだけで、

ほぼ真っ平らになってくれます。

二つの墨接着面がちゃんと平らになれば、

濃い墨でピタッと貼り付けることができます。



接着面に、

さらに横から筆でちょっと墨を流し込むと、

よく付きます。

少し経つと完全に乾き、くっつきます。
 


 



接着面を
硯でまっすぐ完全に整えてからくっつけないと
墨磨り中、
はずれてしまいます。






墨で貼り付けていますので、

古いほうの墨が無くなりそうでも何も気にせずそのまま硯の上で磨っていくと、

古い方の墨は自然に無くなっています。


瞬間接着剤などはガリガリと硯を傷めますので、

使ってはなりません。





丸い墨などは、

だいぶ磨って形を整えなければ貼り付けられませんが、

四角い墨なら、簡単に貼付けることができますね。





墨職人が精魂込めて一つ一つ作った大事な墨、

最後のひとかけらまで

無駄なく使いきりたいものです。












 





















ねいらくあん



 





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