小中学生のキトラ作文コンクール
- 2008.07.28 Monday
- 奈良メモ
奈良県明日香村の飛鳥資料館で、
今年5月にキトラ古墳壁画「子・丑・寅(ね・うし・とら)」が特別公開され、
2008,5,26の和玄メモにその時のことを書きました。
その後、
子どもたちの作文コンクール「寅のふしぎ みんなで解き明かそう!」(奈良文化財研究所、奈良県教育委員会、明日香村、奈良県立万葉文化館、朝日新聞社主催、文化庁、朝日学生新聞社後援)が募集され、
この度入選作10作が決まり、
7月21日に表彰式があったようです(朝日新聞2008,7,25)。
入選作のうち、
キトラ最優秀賞は全文が掲載され、
他9作は、記者が再編したものが掲載されています。
小中学生の想像力には、いつも驚かされます。
キトラ最優秀賞(宮崎・旭小3年/松井悠真君)を以下に引用します。
「コラー!!」
キトラ古ふんのへき画のトラの大きく開いた口を見た時、ぼくは、このトラが大きな声でおこっていると思いました。そして、何かににていると考えて、古代エジプトに出てくる頭が犬のすこしこわいアヌビス神ににていることに気付きました。
キトラのトラもエジプトのアヌビス神も、おはかのかべにかかれています。アヌビス神は、かたそうでまっ黒な体をしているけれど、キトラのトラは、やわらかそうな体で、手をこしにあててゆったりかまえているなぁと思いました。長いガウンみたいなコートがかっこよくて、えりとすそが赤くぬられています。右手には、赤いぬののようなものが下がった長いぼうをつえみたいに持っています。
ぼくは、このトラを自分で絵にかいてみて、アパートの下の地下そうこの東がわのかべにはってみました。そして、昼間だったのでそうこの電気を消して、千三百年前の古代の人になった気持ちでそのトラを見てみました。
すると、えりとすそとぼうのぬのの赤い所が、ぼうっと3Dみたいにうき上がって見えました。すごくふしぎな気持ちになりました。十二人のえとの神さまがみんな、長い長い千三百年の間、赤いすそをひらひらさせて楽しくあそんでいたのかなぁとそうぞうしました。そうすると、トラは、アヌビス神のようにこわいのではなく、楽しくわらっているように見えました。
その時、ぼくは、トラの神さまの「コラー!!」とおこっているのではなく、「ワッハッハッハッハーッ!!」と大きなわらっている声が聞こえた気がしたのです。
なぞとふしぎがいっぱいのキトラ古ふんのトラに本当に会って、その大きく開かれた口からでている本当の声を聞いてみたいです。
「ワッハッハッハッハーッ!!」
自分でトラの絵を描いてみて、
しかもきちんと東側にその絵をはるのもスゴイですね。
キトラ壁画を見て、
そこまで想像力がはたらかなかった自分が情けなくなりました[:がく〜:]。
以前、
『小学生の俳句歳時記』(金子兜太・あらきみほ、2001年、蝸牛新社)で見つけた、
小学生の俳句にも感激しました。
夏の日の国語辞典の指のあと(小5女子)
あじさいの庭まで泣きにいきました(小6女子)
子供の感性はすばらしいと思います。
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和玄メモ
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「」和玄メモ
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篆ゴム印の「和玄堂」
感謝「大」「小」
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「花」は隷書では本来「芲」の形がベターですが、
現実の一般的な文字生活と、
はんことしての実用性・言葉のイメージを考慮し、
はんこのような字体にしています。
あらかじめご了承ください。
(上段右から三つ目の「花見月」のことです)
お店のメニューなどにもグッド。
和玄堂「月の異称篆ゴム印セット」は特製桐箱入り。
「和玄堂」
- 2008.07.28 Monday
- 奈良メモ
- 23:56
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- by 手作り住所印のお店「寧洛菴」中谷和玄