| 1/24PAGES | >>

ブログ




2008年4月12日朝日新聞「be」に、


「ブログや個人ホームページをもっていますか?」という
“beモニター”(8000人)へのアンケートの、

その結果が載っていました。


 






持っている人は17%で、それぞれにいくつか理由も書かれています。



和玄もこのブログを始めてちょうど1年になりますが、

それなりに楽しく時々更新しています。



人間にはやはり“表現欲”というものがありますので、

和玄も、何か美しい物を見たり、快いサービスを受けたり、

ちょっと面白いことがあったりすると、それを書きたくなります。



「こんな美しいもの見たで」という感動を、

ブログによって知らない誰かと共有したいと思ってしまいます。




気軽なブログであっても、

それを文章で現すとなるとやはり難しいもので、

いつも言語化にはちょっと苦労します。




話はすこしそれますが、

学校美術の学習指導要領や美術の授業などを見ると、

何かこう難しい理論や言葉を生徒に語ることが多いように思います。
(もちろん素晴らしい授業もたくさんあります)



(難しいことも必要かもしれませんが、)

本来大事にしなければならないことは、

生徒が何か身近に美しい物を見たときに感じる“感動”であって、

何も有名な画家や美術館の作品を

無理に見せる必要なんてないように思います。





生徒が何か美しいもの、

例えばビルの形でもいいし、

寺院の屋根の形でも、

ショーケースのケーキの並べ方(笑)でも何でもいいんですが、


そんな何か感動するものを見た時に、

その感動を何とかして友達に分かってもらいたいと思う。

でも、


例えば書の評論などをしようとしても、

それを文章にしようとすると、

「さわやかな書線」とか「絶妙の空間」とか「無欲恬淡な字」など、

結局何も語っていないに等しい主観的な文章になってしまいます。


「さわやかな」とか言われても、

書をしない人にはどこがどうさわやかなのかわかりませんよね。




そこで、多くの人と共有するために哲学や美学という学問が生まれました。



わかりきったような事、

例えばダヴィンチの絵画は素晴らしい、

といっても何故どこがどう素晴らしいのかがきちんと語られていなければ、

学問とは言えません。





小難しく書の事を分析しているようにみえる

文章があったとしても、


それは、


何とかしてできるだけ多くの人にわかってもらいたい、

共有したいという熱い気持ちが、

その著者にあるからだと思います。



それが美学(エステティーク)ですね。





例えば、

一見わかり易く書かれたような文章、

例えば「この絵画には、作者の純真な心がよく現われていて、清冽な空気をかんじる。……」とかいうのは、

美学とは程遠く、これは感想文の域です。



ちなみに、

美学者も全身美容を生業とする美容師も「エステティシャン」というんですよ。





話を戻しますが、


先の身近な美に感動した生徒が、

それを周りにわかってもらうためには、

やはり理論的なことも必要になってきます。


そこで初めて美術用語の勉強が必要になり、

美術館でもっと多くの美しいものを、

広く深く見なくてはならなくなってきます。


これが学問の始まりですね。



だから何よりも、

先ず感動がなければ真摯な学問は生まれないように思います。



作家・奥泉光さんが、

棋士の森内俊之名人と羽生善治二冠の名人戦のルポを新聞に寄稿されていましたが(朝日、2008.4.12朝刊)、

最後を以下のようにまとめられています。


 
……記者室で局面の検討を熱心にする棋士たちもそうだけれど、この人たちは本当に将棋が好きなのだ。その好きである度合いは、将棋など何の役に立つのかといった野暮な問いを寄せ付けぬほどに大きい、と硝子戸の向こうで将棋盤を覗き込む人々を眺める私は考えた。




棋士であっても、画家であっても、サラリーマンであっても、


むろん仕事には安定は大事ですが、

それだけでなく、

仕事の中身を愛する気持ちや、

ささやかでもいつも感動をおぼえられるような心をもちながら、

日々の仕事に取り組みたいものです。










 


ねいらくあん




広告



        

calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< April 2008 >>
        

profile

手作り住所印のお店「寧洛菴」

手作り住所印のお店「寧洛庵」はこちら
あなただけのオリジナル住所印をお作りします。

「寧洛菴」は、日本で唯一の篆刻住所印専門店です。

お届けまでの日数は、現在約60日間いただいております。《誠に勝手ながら、多忙につき暫く休業致します(受注およびお問い合わせも休止させていただきます)。再開日は未定です。誠に申し訳ございません》

entries

categories

archives

        

スポンサードリンク

        

links

search this site.

others

mobile

qrcode